生活の学校の学生の皆さんには、
慢性炎症がほとんどの病気の素になっている、怖いなあ
というのは定着してきているんじゃないかと思います。
今回は、私も気づいていなかった慢性炎症の悪影響の一つを紹介します。
それは貧血との関係性です。
傷があって出血していると、それはもう、貧血になるのが当たり前ですね。例えば、見えないところ、内臓などで出血していると、気づかないうちに貧血が続くということも割と頻繁に起きます。
慢性炎症は、出血を伴うことはあまりない(出血しやすくなることはある)けれど、それが貧血につながっていくなんて、考えてませんでした。少なくとも私は。
というわけで、まず、貧血というか、体内での鉄分について話します。
貧血とは、
血液中の赤血球またはその中のヘモグロビン(血色素)が減少し、
全身に酸素を十分に運べなくなった状態
と定義されています。
全身に酸素を運べなくなったせいで起きる「貧血症状」が実際に自覚する症状。
なぜ酸素を運べない血液になっているか、についてはパターンが色々あるわけです。
赤血球を作れないにしても、
・鉄が足りなくてヘモグロビンが作れない
・ビタミンB12や葉酸が足りなくて赤血球の膜が作れない
の二つがあります。
それで医薬品やサプリで鉄分やビタミンB12などを摂るという発想がありますね。
そして、そうなると出てくるのが、吸収率の話。
ヘム鉄の方がいいですよ。ということ。
さらに最近出てきたワード
「フェリチン」「貯蔵鉄」
これは、体の中に存在する鉄分がどんな形でどこにあるのか、という話からきたワードで、なんだか鉄分について詳しい、深堀してあるみたいに見えますね。
大雑把にいうと、体内の鉄分は、
・赤血球に乗ってるもの(ヘモグロビンの一部)
・血清中を流れている(体内を移動中なのも含む)
・貯金ならぬ貯鉄してある
の3タイプがあります。
この、貯金タイプが、「フェリチン」というお財布タンパクに入れてあるものです。
ヘモグロビンには4つしか鉄分はくっつきませんが、フェリチンは最大4500個もしまっておけます。
で、体内で鉄が足りなくなったらここから出して使うわけです。
血液や筋肉、酵素などを作るとき、エネルギー代謝をしたいとき、いろんなことに鉄は使われてます。
だから、
このお財布に入った鉄を増やそう!
このお財布自体を増やそう!
フェリチン鉄を摂ろう!
ということが言われたりしますが、
懸命な方はお気付きかと思いますが、これ、動物性食品で鉄分を摂る方が効率いいです。
フェリチンはタンパク質、そして、動物性食品から摂れる鉄はヘム鉄。
さらに、ビタミンB12や葉酸も一緒に摂れますので。
で、ここまでならただの貧血対策なんですが。
と長くなってしまったので、3回くらいに分けますね。
今回はここまで。
